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再会を祝して(春編)

こんにちは。不屈の卑屈のVo.折笠です。

季節は春真っ盛りで、新緑が初夏の気配をすでにバシバシ感じさせ、意味もなく興奮してきますね。皆様いかがお過ごしでしょうか。さて、不屈の卑屈はいよいよ4/26に北海道函館ARARAへ遠征ライブに向かいます。

 

私はライブはもちろん北海道へ行く事自体が初めてなのでとても楽しみです。北の大地でどのような音や人々に出会い、ネクストレヴェルへの飛躍の鍵を探すことができるのか、興味はつきません。

「探す」と言えば、私は最近散歩している途中にある懐かしい男との再会を果たしました。

赤い縞模様のシャツに謎のニット帽、全く感情が読めない飄々とした表情に丸メガネ、そしてステッキを持った彼は、とある店舗の側でのぼり旗の中からこちらを見つめていました。

「ウォーリー」というその男は、かつて謎の老人の命令で異世界を旅していたと聞きます。私は幼少時代に気がつくと部屋の本棚に彼の冒険譚を記した本が何冊もありました。その本の内容は、異様に緻密な描き込みで描かれたとてつもない数の人間の海の中から、一際目立つ彼の姿を見つけ出すというのが主な目的だったと思います。

多種多様な服装をした人々の姿や、その一人一人が異なった行動をとって描き分けられていることに感動を覚えながら、その中にしれっとまるで無関心なように紛れ込んでいる彼を見つけることに私は夢中になっていました。特に小さい頃この本を姉と一緒に読むのが楽しみだったのですが、ある日姉がこの本を読みながら私に言ったことを今でも覚えています。

ウォーリーを探すことに夢中になっている私に向かって姉は、

「この本のホントの目的はね、ウォーリーを見つけるんじゃなくて、絶体絶命の状況になっている人を見つけるのが目的なんだよ。」と私に言いました。

「ホントに?」と思いながら様々に蠢く人々を本の端から端まで見つめてみると、確かに宮殿の先端に引っかかり今にも落下しそうな男や、目の前にいるサーカスのライオンの鎖が外れていることに気づいた猛獣使い、歩兵の前で震えている奴隷など、(※デティールは幼少期の記憶なので実際の描写と違う部分があるかと思いますが雰囲気でご容赦ください。)確かに全ページ至る所に絶体絶命の状況になっている人々が描かれていました。

無論この裏ルールは本には記載は無く、姉も何処からこの情報を得たのか不明であり、そもそもこれを教えてくれたのは姉ではなく友達か従兄弟だったかも?など自分の中でも曖昧な部分が多い記憶なのですが、ウォーリーを思い出す時はセットでこの記憶を毎回思い出します。真偽は定かではありませんが、異世界から来た旅人である主人公の姿を探し出す体で、その周りで起きている他者の不幸な状況を俯瞰して見つめさせることがこの本の持つ本来の目的だとするなら、我々は一体あの本の中に何を「探している」のでしょうか。


なんとなく不穏な雰囲気になってきましたが、あえてこの仮説に基づく疑問に私なりの解釈と答えを付け加えるなら、それは「注意喚起」なのではないでしょうか。人はつまるところ何かに夢中になり没頭しすぎると、どうしても視野がせまくなるものです。一つの目的に集中すればするほど、周辺の解像度は荒くなりますので、周りで起きている様々な事象に気づかない状態に陥ります。それは危険だということを、ウォーリーは伝えたいのではないでしょうか。

「僕の姿を探す過程で、環境に潜む様々な危険を察知する能力を身につけて欲しい。」あの感情の読み取れない表情の裏には、子供たちの未来を守るための切なる思いが込められているのかもしれません。

ウォーリーの英語表記はWallyですが、これは英単語では「愚者」などを指す単語として知られています。にこやかに派手な衣装を着て、愚者の仮面の下に底知れない優しさを忍ばせる謎の男。我々が彼を探し続ける理由は、そんな彼の隠された魅力に惹かれているからなのかも知れません。

春の日差しの中、彼に再会したのはかつて彼から無意識に学んだ優しさをを再認識するためだったのでしょう。

ネクストレヴェルへの飛躍の鍵はここにもあったのです。

是非これからも皆様と一緒にオールライト伝説を実現させるために、常に視野を広く鍵を探し求め続けたいものです。というわけで今年度もよろしくお願い致します!!

 

不屈の卑屈 折笠

 

※この文章はあくまで個人の想像と考察ですので、実際の作品の内容とは一切関係ありません。すごく面白い本なのでおすすめです。


不屈の卑屈ライブ情報


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2025年4月26日(土)

不屈の卑屈が北海道函館に降り立ちます!!
OSMOSIS presents
「Chapter Ⅱ」

《出演》

  • 不屈の卑屈(東京)

  • yukkerom(苫小牧)

  • nervouShapes(札幌)

  • öwson

  • quill

  • それが愛だから

OPEN 17:00 / START 17:30

 ADV ¥2000 / DOOR ¥2500 (+1D ¥600)

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《会場》 函館ARARA

住 所: 北海道若松町30−13

問合せ: 0138−87−0268


 



不屈の卑屈2ngアルバム「オールライト伝説」


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収録曲の解説をこちらから読めます。NEWアルバム オールライト伝説について

よければ合わせて是非!



 
 
 

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